「おとなの福祉に対してこどもの福祉ってサービスが足りてないよね」っていう話が障害のあるお子様を育てる親御さんからは聞かれます。
実際のところどうなのか?
実は、日本の福祉は、救貧政策→社会保障制度(労働者保護)→児童福祉→障害福祉→高齢福祉という大きな流れで発展してきており、“子どもは守るべき対象”として先んじて政策が練られてきた経緯があります。
しかし、高齢化社会を迎えた1970年以降、高齢者福祉への体制整備が急速に拡大し、いつの間にか、高齢者福祉サービスは地域のあちこちで見られ、サービスの選択肢が増えています。
例えば、お風呂事情はどうでしょうか。
介護度の高い高齢者は、自宅で訪問入浴サービスやデイサービスで入浴することはもはや当たり前。
一方で、
重症心身障害のあるこどもでは、夫婦二人で医療的管理をしながら何とかきりもり。
場合によっては、お風呂の床マット上に寝かせてシャワー浴っていうこともあるという。
未就学児ならまだしも就学児で身体が大きくなったら、非常に難しい。
これは一つの例、或いは地域差を考慮しない状況説明に聞こえるかもしれませんが、事実でもあります。
日本のこども福祉は一体どこへやら。
確かに障害を持つこどもは、マイノリティ(少数派)な存在です。
一般的に、世の中はマジョリティ(多数派)の暮らしために仕組みが組まれているわけですが、人の暮らしに多様性が高まった今、マジョリティ、マイノリティの位置づけも見直しが必要ではないかと思います。
社会の仕組み自体をアップデートするには、声を挙げて存在を知らせないといけない。
社会を変えるには、まず地域を変えないといけない。
こども福祉はそういう段階にあると思います。
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